越後駒ヶ岳・3

登山口から休憩時間込みで4時間半、頂上直下の避難小屋<駒の小屋>に着きました。アップダウンのある尾根道、土からむっと熱気が上がってくるほどの暑さ、ニセスズメバチ(正体は巨大アブ)の襲撃、そして小屋で一泊するための荷物一式、等々で、ここに来るまでにはそれなりに消耗しておりました。しかし着いてみれば、周囲は日帰りの人ばかり。椿の茶屋は周りに流される性格であります。こうなると、明日の天気もわかんないしなあ~と適当な理由を探しはじめて、結局日帰りに計画変更することにしました・・・


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駒の小屋 2017/7/22


小屋からは、上の画面左端についている尾根道を上がり、最後に短い雪渓を登ります。

これがその雪渓。大した傾斜ではありませんが、上部が少しだけ急になっています。


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越後駒ヶ岳頂上付近 2017/7/22


ここで怖いことが起きました。雪渓の斜面には登山者が作ったステップのトレースが一筋ついています。そこを登り始めてしばらく行ったところで、上方に中高年登山者のグループが現れ、先頭の男性が下降を始めました。えー道譲れってのかよ、年寄りのわがまま・・・と思う間もなく、その男性はつるりと足を滑らせ仰向けに転倒。両手に尖ったストックを握りしめて(!)落ちてくるじゃあないですか。続く女性は「あら、だいじょうぶ~?」と言いながら雪渓に足を踏み出し、これまたツルリンコと連発で落ちてきます。

凶器が落ちてくるようなものであります。ギリギリで横に避けました。お二人はだいぶ滑って、下のほうの緩斜面で自然停止しましたが、特に最初の男性にはその場で言いたいこと全部(バカヤロー!ぐらい)大声で言わせていただきました。この男性とは下山まで何度か顔を合わせることがあって、年下に怒鳴られたのが気に入らなかったのか、ずーっとブスっとしてましたよ。歩きそのものはそこそこ速かったので、あちこちの山を歩いている人たちだったのでしょう。だけど、トラクションやキックステップで降りるほどの力がないならさっさとアイゼンを履いてくれ! せめてストックは放してくれ! 逆ギレする前に周囲の迷惑を考えて登ってくれ! と、一ヶ月経った今でも思います。


この一件で頭に血が上って、頂上直前でルートミスしました(笑) 短いヤブをこいで頂上に到着。


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越後駒ヶ岳頂上 2017/7/22


ガスが切れると、八海山と魚沼盆地が。


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越後駒ヶ岳頂上 2017/7/22


日帰りに計画を変更したのでした。休憩もそこそこに下山開始です。雪渓の上から見下ろす眺めがなんともいえない美しさでした。


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越後駒ヶ岳頂上付近 2017/7/22


青いシジミチョウが数頭飛んでいるのを発見。ヒメシジミでしょうか。山のチョウです。


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ヒメシジミ(オス) 越後駒ヶ岳 2017/7/22


さて、山頂付近で下る一方の間はまだよかったんですが、標高が下がって気温が上がり、尾根道が再びアップダウンするようになると、とうとう疲れが出始めました。頭がボーっとして足がふらつくようになって、これ以上続けると熱中症で倒れちまうなぁ、と。座り込んで冷やして歩き、歩けなくなったらまた座って冷やし、の連続で、なんとか下山したのでありました。もう少し気温の低い日だったら、また荷物を日帰り前提の軽さにしておいたら、ここまで手こずることはなかっただろうと思います。標高の低い山は要注意なのでした。

疲れた身体をひきずって歩く帰りの尾根道、奥只見湖が谷間にしずまりかえっています。下山したらあそこの村で湯舟につかって帰れるのです。ボーッとした眼に、遠い湖が輝いて見えました(笑)


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道行山~明神峠より奥只見湖を望む 2017/7/22


・ ・ ・ ・ ・


<補遺>この越後駒ヶ岳は登る機会を以前からうかがっていた山でした。昨年の9~10月はご記憶の通り悪天候続きでしたが、この山麓にある湯宿を(登山ナシで)訪れた際に貴重な青空と真っ赤な夕焼けを見ることができて、うれしいやら悔しいやら・・・登山者の思考は複雑です。この宿のご主人からは、越後駒ヶ岳がいかにおそろしい山か、しっかり聞かせていただきました。

金山沢というところに昔の山道があって、今でもときどき(岩壁登攀に)入る人たちがいる。その道はマムシとスズメバチだらけの危険な場所である。岩はオーバーハングになっていて、それを何とか乗り越えたらそこはクマの巣である。とにかくどこから登ってもこの山は大変危険なのである。・・・


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駒の湯温泉より越後駒ヶ岳方面を望む 2016/9



越後駒ヶ岳、以上です。ご覧いただきまして、ありがとうございました。当分、夏山シリーズが続きます。


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2017-08-23 : : コメント : 6 :

越後駒ヶ岳・2

標高1,700mあたりまで上がると、景色が高山チックになってきます。下の画面左奥のピークは中ノ岳(越後駒ヶ岳・八海山と併せて越後三山とも)。


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中ノ岳を望む 前駒付近 2017/7/22


正面は本日の目的地、越後駒ヶ岳。頂上も見えます。


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越後駒ヶ岳頂上方面を望む 前駒付近 2017/7/22


堂々とした山体です。


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前駒付近 2017/7/22


避難小屋の直下、岩場を登ります。難所だといわれるので身構えて行きましたが・・・南八ヶ岳の赤岳天望荘から赤岳頂上へと登る岩場を小さくしたような感じです。


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前駒~駒の小屋 2017/7/22


雪解け後の急斜面に花。ハクサンコザクラの花が咲いていました。


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前駒~駒の小屋 2017/7/22


余談ですが、このハクサンコザクラのピンク色の再現が、発売後5年を経過した椿の茶屋のミラーレス一眼ではどうも難しく感じます。薄紫に転んでしまうのです。現像工程でいじってみましたが、あと一歩が埋まりません。経営難を取り沙汰されるニコンは後継機を出してくれないし、S社のミラーレスに心が動きます。しかしこれがまた高価なので、古いのを使い続けざるを得ません(笑)


続きます。


2017-08-13 : : コメント : 4 :

越後駒ヶ岳・1

登ったときはまだ梅雨明け前でしたけど、今年の夏山第一弾です(^^)

金曜日早めに仕事を終わらせて支度を整え、午後9時に自宅を出発。練馬から関越道で約200km(長く感じます・・・)の小出ICを降りて奥只見シルバーラインというトンネルだらけの工事道路みたいな道を抜け、最後に細いつづら折れの国道を上がりきると、枝折峠という登山口がありました。ここに着いたのが午前1時。明かり一つない深夜の山中の駐車場には、先客とおぼしき車が既に5、6台。車中で一眠りして目を覚ました頃にはその車が10台以上に増えていました。7月22日(土)午前5時10分、靴の紐を締めザックを背負って出発です。この山は結構きついぞ・・・と周りから言われていて、山頂近くに一つだけある避難小屋に泊まる前提で、シュラフ・マット・コッヘル・食料・燃料など一式をかついでいきました。途中水場がないので水も2リットル。いつもよりかなり重いザックとなりました。

しばらくして目指す越後駒ヶ岳が遠くに見えてきました(下の画面右)。アップダウンのある尾根をたどりながら、少しずつ目指す山へ近づいていきます。天気も味方してくれそうです。さあ、がんばるぜい。


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越後駒ヶ岳を望む 枝折峠付近 2017/7/22


枝折峠付近を歩いていると不思議なことに、夜明け直後であるのに下山してくる集団といくつもすれ違いました。そして多くの方が大きな三脚を持っておられます。・・・この枝折峠が雲海や滝雲の撮影スポットとして有名な場所であるという事実は、お恥ずかしながらごく最近知りました。この日も小粒ながら滝っておりました(笑)


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銀山平を望む 明神峠~道行山 2017/7/22


左側には荒沢岳のかっこいい姿。朝の素晴らしい眺めです。しかしこのあたりからスズメバチ似の巨大アブ(アカウシアブ?)の度重なる襲撃に悩まされるようになりました。ブーンという大きな羽音が聞こえてくるたびにギョっとします。


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荒沢岳を望む 明神峠~道行山 2017/7/22


午前8時15分、百草ノ池付近。このあたりから道が傾斜を強めていきます。前駒に向かってひと登り。目指す山頂はガスに隠れて見えません。


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百草ノ池付近 2017/7/22


花を眺めて心の一服。ムラサキヤシオですかね。


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百草ノ池~前駒 2017/7/22


振り返ると枝折峠から延々と歩いてきた尾根道が見えました。帰りは来た道を下ります。まあこの頃はまだ元気だったので、これを見たところで特別の感慨はわかなかったのですが。


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百草ノ池~前駒 2017/7/22


続きます。


2017-08-05 : : コメント : 2 :
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