北穂・3

午前6時半、涸沢小屋の脇からいきおい込んで北穂南稜への登りにとりかかります。8月下旬が近いとはいえまだまだたくさん咲いている花をかき分けながら、青く晴れ渡った空の下を。


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涸沢小屋脇 2016/8/19


まあまあの急坂。真下に見える涸沢ヒュッテとテン場が、少しずつ離れていきます。


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北穂南稜 2016/8/19


高度を上げていくと左には奥穂と前穂、それをつなぐ吊尾根。気分のよい道です。が、しかし白いやつがしのび寄ってきております。まだ午前7時を回ったばかりなんですけど。


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北穂南稜 2016/8/19


午前7時40分、このコースの核心部といわれる鎖場。もうガッスガス。


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北穂南稜 2016/8/19


鎖場やハシゴを越えた先にある南稜テラスも当然、すでに真っ白でした。そして午前9時過ぎ、涸沢から2時間半余りで標高3,106mの頂上へ着いたときには。


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北穂高岳頂上付近 2016/8/19


離れた場所にある低気圧の影響で大気の状態が不安定な日が続いていたようで、晴天は結局早朝だけでした。続きます。


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2016-11-26 : : コメント : 6 :

北穂・2

さて、涸沢に着きました。体力はまだまだ残っていましたし、今にして思えばそのまま北穂の頂上まで上がっても平気だったような気がします。しかし涸沢から先は(穂高の入門コースみたいな道ではありますが)事故が起きやすいとあちこちで聞かされている道。涸沢の上と下とでは別世界だと思ってください(=なめてかかんじゃねえよ)と、小屋にも張り紙か何かがあったような。日程も三日あるし、山でゆっくり過ごす気分も味わってみたいってことで、18日はここで泊まることにします。

・・・とはいっても、涸沢カール内を歩き回ってもチョウ一頭出てきません(ちょっとは期待してたんですけど)。あげく、ガスはやがて雨に変わってしまい、出歩くこともままならず。結局、小屋にやってくる荷揚げヘリにカメラを向けました。なかなかかっこいいです。


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涸沢ヒュッテ 2016/8/18


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涸沢ヒュッテ 2016/8/18


日没近くになってやっとガスが薄らぎ、穂高の稜線がちらほら見えるようになりました。奥穂だけは最後まですっきりしませんでしたが・・・


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涸沢ヒュッテ 2016/8/18


果たして翌朝は(^^)


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涸沢ヒュッテ 2016/8/19


(^^)(^^)(^^)


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涸沢ヒュッテ 2016/8/19


(^^)(^^)(^^)

続きます。


2016-11-19 : : コメント : 6 :

北海道の鉄道旅よどこへ行く

電車小僧の名残をかすかにとどめたおっさんの心にずしんと響くニュースを今日の日経朝刊で見つけました。JR北海道が全路線の約半分について、もはや自力では維持できませんと公表。一部は廃止、ほかは上下分離方式などを模索する、云々。記事にはこうも書いてありました。札幌市周辺地域を除く北海道ではこの25年間に人口が17%減少。要するに、6人に1人が消えたってことですか。・・・上下分離によって鉄道が本当に残れるならそれでよいでしょうが、人口がそれほど急激に減少している地域の自治体が鉄道設備を長期にわたって維持していくためのお金を調達しさらには返済することができるのかという問題は残るでしょう。社会や経済のあり方との関連で言いたいことはなくはありませんが、そこはちょっとおいといて・・・

北海道の鉄道網といえば、かつて若者の旅行にとってなくてはならないインフラでありました。つい気になって書棚から引っ張り出してきた当時の切符です。

その1、北海道ワイド周遊券。急行列車の自由席までであれば、これ一枚でどこへでも行けました。ワイド周遊券という切符自体、廃止されて久しくなります(現在は北海道フリーパスという切符があるようです)。


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2016/11/19


その2、急行まりも号の指定席券、当時のコンピュータのカタカナ打ち切符。あの頃まだ地上駅であった札幌駅から終点の釧路駅まで乗りました。釧路から赤い気動車1両だけの別の急行列車に乗り継いで根室へ、そして納沙布岬まで行きましたが、7月下旬でもとても寒い朝だったことを思い出します。下段は、網走から函館まで乗った特急おおとり号の食堂車の領収書。函館からは青函連絡船、そして青森で東北本線の夜行と乗り継いで、網走から上野まで約22時間でした。それにしてもなんと物持ちのいいことよと、われながら感心。


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2016/11/19


その3、入場券も買いました。これらの駅のうちいくつかは既になくなり、多くは上記の合理化で影響を受けそうです。変わらないのは札幌ぐらいか。


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2016/11/19


持ち出して眺めれば青年の頃の夢も苦しみも思い出す旅の切符ですが、根室や網走や稚内へ行く鉄道がなくなっていまどきの若者は困らないんだろうか、と、ふと考えました。困っていない・・・のかもしれませんねぇ。以前北アルプスによく付き合ってくれた下の娘は、大学生になったらイランへ旅してイスファハンの街を見たいとぬかしております。どうも、北海道周遊の旅にあこがれるといった発想をそもそも持ち合わせていないようで。


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2016-11-19 : 鉄道 : コメント : 4 :

北穂・1

気負いこんで出かけた北アルプス奥地山行は台風のおかげで尻すぼみとなりましたが、しかし一週間の休みはまだ数日残っています。単発の山ならまだ行けるだろってなわけで、天候の様子をみながら8月18日(木)午前6時、こんどは上高地の土を踏みました。人影もまばらな、ひんやりした空気の上高地の朝。河原で座り込んでいるそこのかたっ、ちょっとどいていただけませんかっと心の中で呼びかけるも通じるわけはなく(笑)、先を急ぐ登山者としては数枚撮ってそそくさとその場を後にします。


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河童橋 2016/8/18


河童橋→明神→徳沢。朝7時から営業している徳澤園の食堂で朝ごはん。食堂のリッチさはさすが上高地・・・と感心。隣では宿泊者がブレックファストタイム。いつか妻子を連れてきてやろうと思いました。


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徳沢 2016/8/18


徳沢→横尾→左折して橋を渡ります。左手に峩々たる屏風岩を眺め・・・


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屏風岩 2016/8/18


水と緑のうるわしい横尾本谷を横目にみながら坂をつめていくと・・・


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横尾本谷付近 2016/8/18


今日の目的地・涸沢が見えてきました。河童橋から5時間半。


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涸沢付近 2016/8/18


続きます。


2016-11-13 : : コメント : 4 :

北ア奥地を踏みに・7

鷲羽岳頂上をあとに、ザレザレの滑りやすい急坂を降りていきます。右側には黒部川源流の谷。こんな山奥に降った雨を幾筋もの細い沢をつたって集め、手前から奥へと流れていきます。


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鷲羽岳より黒部川源流方面 2016/8/14


1時間ほどの坂を降りきって振り返った鷲羽岳。ふもとを横切る一本の線は伊藤新道(の跡)。ザイルを持ったパーティが下りていきました。写真は青空が大きくのぞいた瞬間を選んで撮っていますが、雲はどんどん増えていき、やがて山は真っ白なガスに包まれていきました。


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三俣山荘付近より鷲羽岳 2016/8/14


二日目の宿、三俣山荘にて。何かの記事で読んで知ってはおりましたが、今年亡くなった「黒部の山賊」の著者。


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三俣山荘 2016/8/14


ハイマツ原の中に建つ三俣山荘。台風接近のため明日から天気が崩れるとのこと、後ろ髪をひかれる思いですが、明日は下山することにします。


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三俣山荘 2016/8/14


・ ・ ・ ・ ・


そして迎えた最終日。最も近い登山口である新穂高温泉に向けて特急下山です。早朝から濃いガスにおおわれていまして、それでも三俣蓮華岳頂上への分岐点あたりまではまだ高山植物や空模様を楽しむひとときもあったのですが・・・


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三俣蓮華岳付近 2016/8/15


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三俣蓮華岳付近 2016/8/15


双六小屋あたりから雨粒がかすかに感じられるようになり、稜線からの下降点である弓折乗越でさらに怪しくなり、写真を撮ったのはそこが最後。鏡平でついに本格的な雨。鏡平は景勝地なのですけど、ここを通るときはなぜかいつも雨であります。そのあとは土砂降りの中、大きなザックを背負ったテン泊の人たちを追い抜きながら、自分でもびっくりするような速さでわき目もふらずにタッタッターと降りていきました・・・

6月以降大きめの山をいくつか歩いた結果、足腰の痛みが薄らいできて、そしてまた登り下りともにスピードが少しばかり乗ってきたのは収穫でありました。歩き足りない分は次の山行で歩きましょう。以上、毎度のことながらつたない記事にお付き合いくださいましてありがとうございました。次もまた北アルプスです(^^)


2016-11-13 : : コメント : 0 :

北ア奥地を踏みに・6

晩秋のこの時期に夏山シーズン真っ盛りの風景が展開すること自体、別にいいじゃないのさっ、と開き直っていたんですが、よくよく考えてみると、この調子で進んだ場合、今年秋の山行が来年春あたりまでかかってしまうことに気づきました。季節の逆転はさすがにちょっと・・・というわけで、巻くことにしました(^^;) 一気にいきます。

・ ・ ・ ・ ・

祖父岳中腹にさしかかると東側の展望がきくようになり、巨大な鷲羽岳の山体が間近に、そしてまだ遠いながらも槍と北鎌尾根が見えてきます。鷲羽岳の手前は黒部川源流のある谷、鷲羽の右側の鞍部には赤い屋根の山小屋(三俣山荘)がポツンと。


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祖父岳付近より鷲羽岳・槍ヶ岳 2016/8/14


黒部五郎岳のカールがほぼ正面に見える位置に来ました。決してスマートではないですが、一度見たら忘れられない姿の山。


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祖父岳付近より黒部五郎岳 2016/8/14


ゴロ石の急坂を約30分かけて登りきると祖父岳頂上。雲ノ平からの歩行ペースはほぼコースタイム通りまで落ちてきていました。ただここに疲れをいやしてくれる出会いもありまして・・・高山チョウ、タカネヒカゲ。以前、白馬岳で見かけたことがあって初見ではないのですが、そうどこにでもいるチョウではないので・・・これはラッキー(^^)


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タカネヒカゲ 祖父岳 2016/8/14


チョウとの出会いもそこそこにまた歩き始め、午前11時過ぎ、裏銀座の主稜線との合流点・ワリモ北分岐に着きました。これもまた眺めの良いところで・・・

たった今歩いてきた祖父岳方面。後ろに黒部五郎が見えます。たいした勾配じゃないですね。これで足が進まなくなったってことは、全身に疲れが回ってきてたんでしょう・・・


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ワリモ北分岐より祖父岳方面 2016/8/14


裏銀座北部の白い山々。


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ワリモ北分岐より裏銀座北部方面 2016/8/14


さて・・・と。この眺めのよいワリモ北分岐に座り込んで、スポーツ用携帯羊羹(最近多用しております)をかじりながら、ハタと考え込みました。この山行の計画段階からずっと考えあぐねてきて、先送りしてきたポイントでした。
①せっかく日数を費やして山奥まで来たのだから、この際水晶岳にも登ってみたい。ここ(ワリモ北分岐)から北の水晶岳までピストン往復して、戻ってきたら南へ鷲羽岳を越えて三俣山荘(この付近の大きめの小屋です)に向かえばいい。
②でもなあ・・・朝から既に5時間半歩いていて、さらに5時間歩き続けることになる。小屋の到着が遅くなるかもしれないし、残っている体力では歩行速度はこれ以上上げられそうにない。また、午後は雲が広がるだろうから、これをやってしまうと鷲羽岳からの展望は期待できない。
③水晶岳手前の水晶小屋に泊まる手もあるが、あの小屋は小さくて、混雑が激しいらしい。しかも台風が近づいていて、明日は悪天候予報だ。下山口に少しでも近いところへ今日中にたどり着いておくべきではないか。
④ということは、水晶岳は今回あきらめて、まっすぐ鷲羽岳経由で三俣山荘に向かうべきか。

で、10分間考えて出した結論! 水晶岳は先の楽しみに取っておいて、④の進路をとることにしました。ワリモ北分岐から、まずワリモ岳へと登ります。東を見れば、北アルプス東部の山々。下のカットの二つのピークは、左が大天井岳、右が常念岳。


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ワリモ岳付近より東銀座方面 2016/8/14


ワリモ岳頂上付近はちょっとした岩場。再び槍が顔をのぞかせます。


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ワリモ岳頂上付近 2016/8/14


向かって右側、三俣蓮華方面をのぞくと、広大な台地が航空写真のように眼下に広がります。これは最高の眺めでした。鳥になった気分(^^)


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ワリモ岳頂上付近 2016/8/14


ワリモ岳を過ぎるといよいよ鷲羽岳。今日最後の登り。


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ワリモ岳・鷲羽岳鞍部付近より鷲羽岳 2016/8/14


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鷲羽岳頂上 2016/8/14


やっとここまで来ました。あと一回で終わらせます。


2016-11-06 : : コメント : 6 :

北ア奥地を踏みに・5

北アルプスの奥地に雲ノ平という秘境があるということを初めて知ったのは、そんなに昔ではなくて、たしか2009年。登山初心者のNHKのアナウンサーが、登山家の田部井淳子さんと一緒に立山から奥穂のジャンダルムまでを大縦走するという放送番組を見てのことでした。田部井さんが亡くなったというニュースを先日耳にして、ふとそんなことを思い出しました。

・ ・ ・ ・ ・

さて・・・石狩鍋が夕食に出されるというこぢんまりした雲ノ平山荘でしばし休憩し、東へ向かって再び歩きました。

下のカットは山荘からしばらく歩いて振り返ったところ。画面右下の人物が着ている真っ白い服はウェディングドレスです。きっと雲ノ平に何か二人の思い出があって、ドレスをザックに詰めて登ってきたのでしょう。快晴の夏の雲ノ平で、結婚写真撮影(^^) 普段の街中では見知らぬ人に愛想よくするほうではないのですけど、このときは「おめでとうございます!」という言葉がぽろりと口から出てきました。山は人と人を近づけてくれます。そんな気分のよいひとときでした。


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雲ノ平山荘付近 2016/8/14


また寄り道して、スイス庭園。近景が平板で構図を取りにくいのですけど(言い訳)、今回歩きながら眺めた中では、水晶岳の彫りの深い表情はここが一番だったかな。


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スイス庭園(雲ノ平) 2016/8/14


・・・さてさて、ここからがちょっと問題でありました。下のカット、雲ノ平山荘のテン場の向こうにそびえるのは祖父岳。大したことないように見えるのですが、朝からはしゃいでスピードを上げたツケが回ってきたのか、はたまた気温が上がってきたせいなのか、こいつの登り下りに意外に手こずりました。テン場をまっすぐ突っ切ることは(現在は)できず、左手の尾根を回り込むようにして登っていきます。


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祖父岳付近 2016/8/14


祖父岳中腹から来し方を振り返ったところ。悠然と構える背景は薬師岳。秘境・雲ノ平、3時間足らずでお別れです。こんど来るときはもっとゆっくり、のんびりしたいなあ・・・


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祖父岳付近より雲ノ平 2016/8/14


でも、この祖父岳を越えると、また新しいパノラマが眼前に広がるのでした。すばらしい夏の北アルプス。

続きます。


2016-11-06 : :

北ア奥地を踏みに・4

最近急に寒くなったように感じます。西高東低の気圧配置、大陸の寒気、初冠雪の波は標高2,500m程度の山々へ・・・無雪期の装備で登れる高い山が少なくなっていくこの頃。あはれことしのあきもいぬめり、か(^^)

・ ・ ・ ・ ・

かたや、当ブログの中では(開き直って)季節感が狂ったように延々と夏山の旅が続きます。雲ノ平から裏銀座の稜線へと向かうのですが、せっかくやって来た秘境・雲ノ平、しかもせっかくの快晴ですから、しばし足を止めて見物をすることにしました。本道から分岐してアルプス庭園とよばれる高台へと向かいます。


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アルプス庭園付近(雲ノ平) 2016/8/14


道端にはチングルマ。果穂が露に濡れて輝いております。


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アルプス庭園付近(雲ノ平) 2016/8/14


北を見れば立山。


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アルプス庭園付近(雲ノ平) 2016/8/14


南を見れば笠ヶ岳。この山、何度か見ていますけど、ガスをかぶっていることがほかの山に比べて多いような気がします。この日はしっかり姿を見せてくれました。


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アルプス庭園付近(雲ノ平) 2016/8/14


東を見れば水晶岳、そして雲ノ平全体が巨大な箱庭であるかのように。山また山の、夢のようなところであります(^^)


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アルプス庭園付近(雲ノ平) 2016/8/14


山のパノラマ、まだ続きます。


2016-11-03 : : コメント : 8 :
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Author:椿の茶屋
そうなったら、瞬間に向かってこう呼びかけてもよかろう。留まれ、お前はいかにも美しいと。

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