秋那須・1

椿の茶屋のように普段アメリカで仕事をしている者は、当然現地のカレンダーにあわせて仕事をし、休むことになります。ご存じの方もおられようかと思いますがアメリカでは、週末以外の祝日の数が日本に比べて6~7日少ないのです。つまり、何も考えずに仕事していると、日本在勤の人たちに比べて休暇の日数で割り負けるってことです。
そのかわりアメリカ人はサンクスギビングデーやクリスマスの前後に連休を取ったり、あるいは三連休前日の金曜日には早帰りするなどしてカバーしています。椿の茶屋は日本人なのでやってませんが・・・

また、椿の茶屋がだいぶ前にお仕えした上司の一人は、よくこういうことを言っておられました。

「君たち、休めるときはしっかり休めよ。でなきゃいいアイデアなんて出ないぞ。

おっしゃる通りですっ!! 休むことによって頭の中をスッキリさせ疲れを取ることは、仕事するのと同じくらい大事です。チームの業務効率が下がっては中間管理職のハシクレとして能力を疑われますから、こういうことはまじめに取り組んで、部下をしっかり休ませなければなりません。そして上司は率先垂範(^^;)

・・・というのはすべて、椿の茶屋の夏休みが妙に長いことへの言い訳であります(笑) 前置きが長くなりましたが実は、遅い夏休みを利用して登った山は常念岳一泊二日だけではなかったのです。

で、もう一か所、いつ、どこへ行くか。

それを決めるために毎日天気予報とにらめっこしておりました。しかし今年、椿の茶屋の夏休み期間中、いちばん天気が良かったのは9月13~15日の三連休だったのです。こんなときにメジャーな山岳地帯へ突っ込めば大混雑は必至。小屋に泊まって布団が敷かれ、さあ今日は一枚に2人かそれとも3人かっ? てな状況になるのは見えています。

悩んだ末に行動を開始したのは連休二日目、14日の未明。山梨県にある南アルプスの登山口へと車を走らせました。目指すは北岳(標高3,193m)! 日本で富士山の次に高い山! ・・・しかーし、甘すぎました。東の空がまだ赤く焼ける前の登山口駐車場は、空きを待つ車のテールライトで真っ赤に埋め尽くされておりました・・・ 弱気な椿の茶屋はさっさと撤退。ならばっ、とその足で向かった奥秩父・雲取山の登山口駐車場(ここもやはりほぼ満車でした)では、なんと登山靴の中敷きを家に置き忘れていたことが発覚。それも靴をはき終ってやっと気づいたのでした。基本的な持ち物確認をしていなかった無力感と、ガソリン代・高速代ン千円をドブに捨てた罪悪感とにまみれて、戦意喪失状態でおうちへすごすごと引き返したのであります。

これはひょっとしたら神仏のお導きかもしれない・・・?? なんて考えが頭をよぎります。普段運動もしてないのにいきなり北アを歩いて足首をおかしくして、筋肉痛も残っているのに、無茶すんなよってことか。というわけで、方針を<癒し登山>に変更です。


・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


翌15日の夜明け、再び車を飛ばして今度は北東へ。日の出とともに登山口の駐車場へ到着。山登りの準備に余念がない人たちと、三脚にカメラを据えて毛布にくるまってがんばっている日の出写真系の方々とで、その駐車場も既に半分以上埋まっておりました。


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峠の茶屋駐車場(那須岳) 2014/9/15


おおっ、ひょっとしてこれは彩雲? 次は何かいいことでもあるのかなっ(^^)


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峠の茶屋駐車場(那須岳) 2014/9/15


登り始めです。しかし空模様はあんまりよくなさそうですな。早出早着でいきましょう。


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茶臼岳(那須岳) 2014/9/15


茶臼岳の山腹を大きく巻きながら高度を上げていきます。活火山の噴火口付近なので木が生えておらず、広々とした眺め。鞍部が見えてきました。峰の茶屋避難小屋です。


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茶臼岳(那須岳) 2014/9/15


ただいま登ってきた道を振り返ります。


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茶臼岳(那須岳) 2014/9/15


9月中旬、ちょうどリンドウの花が見ごろとなる時期でした。ニューヨーク植物園にもリンドウは咲いておりましたが、これはやはり日本に限る(笑)


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茶臼岳(那須岳) 2014/9/15


続きます。


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2014-10-26 : NEW YORK CAFÉ - 日本 : コメント : 8 :

ウォール街

マンハッタンに数ある、なんとかストリートと呼ばれる通りの中で、一二を争う有名な場所じゃないでしょうか。

ウォール街はニューヨークの、いや世界の金融や経済の中心地だとか言われます。そこからどんな想像をされるでしょう。ダークスーツに身を固めてさっそうと歩くビジネスマン? 大玄関に乗りつける黒塗りピカピカの社用車?

・・・過去の話です。証券取引所とニューヨーク連邦準備銀行はまだここにありますけど、ほとんどの大手金融機関は出て行ってしまいました。はっきり言ってしまえば、いまのウォール街はただの狭くて薄暗い裏通りです。そんなウォール街へたまたま用事があって、カメラを抱えて出かけました。


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ウォール街 2014/10/18


<神殿造り>の証券取引所。ここにお祀りされている神様はおカネ(笑) いえ、冗談です。


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ニューヨーク証券取引所(ウォール街) 2014/10/18


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ニューヨーク証券取引所(ウォール街) 2014/10/18


でもやっぱり、裏通りを絵にするのはむつかしいです。これはちょっと寂れ感を誇張しすぎか(-_-)


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ウォール街 2014/10/18


3年ほど前、経営危機に陥った金融機関を税金で救済したことや富裕層への富の集中に抗議してここを占拠した市民運動がありました。いまやどこか<もぬけのから>感の拭えないウォール街ですけど、それでもやはりアメリカ資本主義の<象徴>ではあり続けているのでした。いまのアメリカにおける貧富の差の拡大は深刻で、中産階級に属する人たちに話を聞けば生活が苦しくなることへのグチが山のように聞けたりします。そういう人たちの非難の矛先はウォール街へと向かうのですが、そこにもはや実体はない、というのはどこか皮肉めいています。


2014-10-20 : NEW YORK CAFÉ - アメリカ :

チョウと紅葉

温室の菊を眺めて歩いた先週の日曜日は、日中気温が上がりました。朝夕冷えるようになってきたので正直チョウはもう無理だと思っていたのですけど・・・

いましたー(^^)  Monarch(モナーク)、和名オオカバマダラ。この子1頭だけで、花から花へと吸蜜をしておりました。


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オオカバマダラ(オス) ニューヨーク植物園 2014/10/12


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オオカバマダラ(オス) ニューヨーク植物園 2014/10/12


でもいよいよこれが今年最後でしょうかねえ。木々の葉が、一部のカエデのような早いものから赤く色づき始めています。


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ニューヨーク植物園 2014/10/12


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ニューヨーク植物園 2014/10/12


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ニューヨーク植物園 2014/10/12


紅葉はこれから11月上~中旬くらいまで。長い冬が来る前の、ひとときの華やぎです。


2014-10-18 : NEW YORK CAFÉ - アメリカ・昆虫 : コメント : 8 :

菊の季節

日本では台風が近づいていると聞きますけれど、こちらは本日12日(日)いたっていいお天気。青空につられて、またふらりとブロンクスのニューヨーク植物園へ。10月になって朝夕冷えるようになり、もうチョウは飛んでないだろう、紅葉はどうかなー?? と考えながら電車を降りたら、ちょうど菊の展覧会をやっていました。そういえば昨年も来たのでしたよ(こちらの記事)。ここは公立ではなく私立の施設でありまして、日本の某大手商社がスポンサーに名を連ねています(自分の勤務先ではありませんよ^^)。たぶんそのせいでしょう。

これがその看板。・・・4世紀に中国から渡来し、天皇家の紋章にもなっている、ふむふむ。現地人向けに説明するとしたらまあこんなとこか(笑)


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ニューヨーク植物園 2014/10/12


暑すぎず寒すぎず、ちょうどいい気温だからか、この日の植物園はそこそこの人出。人ごみをかき分け、現地の人たちの口から…kiku…kiku…kiku…と聞こえてくるのをやり過ごして、温室内の菊を見て回りました。

丹精込めて育てられたと思われる菊が整然と並んでおりました。

・・・ただ、現地人の眼にはどう映るのか分かりませんけれど、こういう白菊の揃ったのをみると、日本人的にはどうもご霊前を思い出してしまって(^^;)


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ニューヨーク植物園 2014/10/12


下の仕立てを「箒作り」というそうです。はじめて知りました。たしかに箒(ほうき)みたい。


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ニューヨーク植物園 2014/10/12


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ニューヨーク植物園 2014/10/12


温室の中ですので、下のようなアングルも・・・


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ニューヨーク植物園 2014/10/12


温室の裏側がスイレンの池になっています。すっかり秋らしくなりました。あとひと月もすればみな枯れるのでしょう。厳しい冬がもうすぐです。


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ニューヨーク植物園 2014/10/12


明日13日(月)は日本が体育の日、アメリカはコロンブス・デー(コロンブスがアメリカを発見した日だとか)。三連休(^^)/  しかし日本の大型台風、心配です。


2014-10-13 : NEW YORK CAFÉ - アメリカ・自然 : コメント : 10 :

夏ぎりぎり北アルプス・4

夏ぎりぎりだなんて言っておいて、週に一度のペースでのんびり書いていたらもう10月中旬。山行から1ヶ月経ってしまいました。北アルプスの山々は短い秋を通り越して冬を迎えようとする頃でしょうね、きっと。海の向こうから想像します。

さて、ときは9月10日へと戻ります。昨日通った常念岳への急坂を再びたどり、どんどん高度を稼いで、小屋がはるか下に見えるようになりました。ほんとうは行きたかった裏銀座の山々(鷲羽岳と水晶岳)がうっすらと姿を見せました(画面左上隅です)。


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常念岳 2014/9/10


いよいよ高山らしい気分に(^^)


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常念岳 2014/9/10


足首に気をつかいながら慎重に歩いて1時間半、冷たい強風の吹き抜ける頂上に着きました。展望はばっちり360°(^^) ・・・まずはどっしりとした穂高の山塊。その左下には上高地へと続く白い谷筋。


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常念岳 2014/9/10


下の画面中央奥が乗鞍岳、左奥の雲をまとった山が御嶽山。まさかこれから3週間もたたないうちに、あんなことになろうとは。自分の休暇がたまたま3週間遅れて、たまたま御嶽山に登ろうと思いついたとしたら。自分があの場に居合わせる運命であったとしても、不思議ではなかったと思います。


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常念岳 2014/9/10


南を見ると、蝶ヶ岳へと続くのびやかな稜線。


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常念岳 2014/9/10


望遠レンズを通して見る槍。槍沢や東鎌尾根に刻まれた登山道が見えます。かっこいい山。登りたい。 ・・・槍ヶ岳山荘の巨大さもよく分かります。


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常念岳 2014/9/10


雷鳥ガールとの遭遇。


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常念岳 2014/9/10


夢のようなひとときを過ごして、常念乗越へ降りてきました。今の生活が続く限り、年に一度しか見ることのできない北アルプスの姿。名残り惜しいけど、下山の時間です。じゃあ、また会いましょう。


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常念乗越 2014/9/10


天気さえよければ天国のような見晴らしの常念岳でした。以上です(^^)


2014-10-11 : NEW YORK CAFÉ - 日本 : コメント : 10 :

夏ぎりぎり北アルプス・3

平日とあって一晩ゆっくり休み、目が覚めて小屋の外に出てみました。北穂高岳(下の画面いちばん左の山)の頂上で明かりがついているのが分かります。ほかの山小屋でも登山者が、きっと期待に胸をおどらせながら出発の支度をしているのです。・・・それにしても、狸囃子でも聞こえてきそうな、きれいな月夜です。最近買って読んだ『黒部の山賊』という本によりますと、北アルプスにも人を化かす狸がいたのだとか。ぽんぽこぽん。


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常念乗越 2014/9/10


昨日登って来た安曇野の里はまだ闇の中ですが、東の空が少し明るくなってきました。


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常念乗越 2014/9/10


西の空はきれいに晴れています。足が痛かった昨日の時点では、天気が悪ければ迷わず下山すると決めていたのですけど、晴れるとなると悩ましいところ。。。


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常念乗越 2014/9/10


朝ごはんをがっつり食べて午前6時半、ザックをデポして小屋を出ます。これ以上望めないようなすばらしいお天気。まあ一晩静かにしてだいぶ足首の痛みもひいたことだし(^^;)・・・足運びに気をつけて空身でゆっくり上がってみますか。


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常念乗越 2014/9/10


続きます。


2014-10-04 : NEW YORK CAFÉ - 日本 : コメント : 10 :
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Author:椿の茶屋
そうなったら、瞬間に向かってこう呼びかけてもよかろう。留まれ、お前はいかにも美しいと。

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