鳳凰山登り直し行・1

6月9日(金)、ラッキーなことに、お山へ登る時間ができました。天気予報をチェックしますと、この日から週末にかけては、土曜日(6/10)頃に日本海を低気圧が通過するため北の方の山は大荒れの危険があるけれども南へ行くほど好天に恵まれるであろう、ただし南であっても標高の高い稜線では風速がかなり増して25m/s近くとなる可能性があるので狭い岩稜で吹き飛ばされないよう慎重を期されたし、といった感じ。じゃあどこへ行きましょうか・・・南に位置すること、多少吹かれても大丈夫そうな尾根であること、アプローチがよいこと、また小屋の予約を取りやすいこと、といった点をつらつら考えまして、5月の地蔵岳登山の折に足を延ばせなかった観音岳と薬師岳へ行って、鳳凰三山踏破ってことにするか、と決めたわけです。

未明に家を出発して、まだ誰もいない(人間のご先祖様の仲間の群れは驚くほどたくさんいましたけどね)峠道を走り、標高1,380mの夜叉神登山口に着いたのが午前6時。駐車場はぱっと見ガラガラで、車を数えてみるとせいぜい20台といったところ。登山客らしき車がポツリポツリと到着する中を準備体操し、登山靴のひもを締めあげて出発であります。

最初の1時間ほどは(旧)夜叉神峠に向けて一気に斜面を登るつづら折れの道。はじめ広葉樹、やがて針葉樹に変わっていきます。雨が降るようにヒグラシゼミの鳴き声が落ちてくる、早朝の山道。


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夜叉神登山口~夜叉神峠 2017/6/9


夜叉神峠に着きました。白峰三山とご対面ですが、雲がかかってますな。


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夜叉神峠より白峰三山方面 2017/6/9


夜叉神峠から鳳凰三山へのコースは全体としてよく整備されており、路面がきれいです。急登もあるにはありますがごく一部であり、歩きやすい道でした。そのかわり、とにかく長い道のりであります。

途中の山火事跡といわれる開けた場所で、再びお山とご対面。やっぱり雲がとれません。


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山火事跡より間ノ岳方面 2017/6/9


この日はガスと晴れが交錯するお天気でした。しっとりひんやりとした針葉樹林の空気の中、ゆるい登山道は延々と続きます。標高2,500m前後。ところどころに雪が残っていましたが、もはや普通に踏んで歩ける程度の量でした。


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苺平付近 2017/6/9


尾根の鞍部に南御室の小さな山小屋はありました。今晩のねぐらです。


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南御室小屋 2017/6/9


もともとの計画では本日はここまで、登頂は明日の予定だったのですが、小屋までのコースタイム5時間30分のところを休憩込み4時間20分で到着、時間が余ってしまいました(どうもコースタイムが甘いらしい、と)。さてどうしよう・・・ってことで、小屋で荷物の一部をデポして先に進み、今日のうちに薬師岳・観音岳を往復して小屋まで戻ることにしました。

続きます。


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2017-06-25 : : コメント : 2 :

残雪の地蔵岳・3

一夜明けた21日(日)も快晴。朝食を弁当に振り替えてもらい、午前5時半前には小屋を出て、稜線に向かって再び登り始めました。

樹林帯の残雪が終わると、稜線まであと一息。しかしザレ砂のいやな急坂。


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鳳凰小屋~地蔵岳 2017/5/21


やっと稜線に出ました。だだっ広い河原のようになっていて、地蔵岳という土地柄か、そこにお地蔵さんがたくさん置かれています。甲斐駒をバックに一枚。


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地蔵岳 2017/5/21


そこから赤抜け沢の頭に向けて、雪の急坂をもうひと登り。


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地蔵岳 2017/5/21


赤抜け沢の頭は大展望台でありました。初回にアップした地蔵岳もそうですが・・・霧に浮かぶ八ヶ岳連峰。


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赤抜け沢の頭より八ヶ岳 2017/5/21


一番うれしかったのは雪をかぶった白峰三山を見ることができたこと。この景色だけで、ああー苦労して登って来た甲斐があったーと思いました(^^)


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赤抜け沢の頭より白峰三山 2017/5/21


来るところまで来たので、下山です。次の登頂のチャンスを待つことにした、鳳凰三山の最高峰・観音岳を右手に見ながら、ザレ砂の坂を滑るように下りていきます。


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地蔵岳付近より観音岳 2017/5/21


小屋へ戻ってきました。心温まる小屋でした。小屋の湧水で水筒を満タンにして持ち帰ります。それも山行の楽しみのひとつ。


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鳳凰小屋 2017/5/21


往路で難渋したトラバースにさしかかりました。途中、谷側の足をズボッと踏み抜いてしまってバランスを崩しかけ、ヒヤリとしましたけど・・・とっさにピッケルを雪面に突き刺して事なきを得ました。ありがたい道具です。


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鳳凰小屋~燕頭山 2017/5/21


標高を下げていって残雪が消えるあたりで、ふと振り返ると甲斐駒が見えました。かっこいい山。


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鳳凰小屋~燕頭山 2017/5/21


で、ここから登山口まで標高差1000m以上を転げ落ちるように急降下します。もう暑くて足が痛くて、記憶はあいまいだし写真も撮っていません。その上筋肉痛が週後半まで続きまして(^^;) 地味だけど立派な南アルプスの一角、なめてかかると厄介な地蔵岳でした。これで今回の山行は終わったのですが、鳳凰三山には日を改めて登り直しをしましたので(笑)もう少し続きます。


2017-06-10 : : コメント : 6 :

残雪の地蔵岳・2

5月20日(土)午前7時前、椿の茶屋は山梨県・南アルプス山麓の御座石鉱泉登山口におりました。とても路線バスが入るとは想像できない、昭和の昔を思わせる細い山道を分け入ってたどり着くその鉱泉には、大きな駐車場があります。そこに停まっている車はやっと10台ほど。天気は快晴、日曜日も晴れ予報で、絶好の登山日和の週末。それなのにこんな数しか人が入ってないのかよ、なんでー?・・・ちょっとびっくり。まあその理由は、数時間後に身体で思い知ることになりました。

登山口から途中の燕頭山まで、コースタイム3時間半、標高差1,000m余。急登が連続します。この日は平野部の最高気温が30℃近くまで上がるとの予報でした。見た目にはすがすがしい青空とまだ初々しい新緑ですが、山の気温もどんどん上がりまして、むっとするような地面の熱気が感じられます。


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御座石鉱泉~燕頭山 2017/5/20


1時間ほど行ったところで野生との遭遇。カモシカにはこれまでも何度か出くわしたことがあって、臆病な動物だと思っていたのですけど、これは態度のとてもデカいやつで、人が近づいても逃げません。人間のほうも態度を目いっぱいふくらませて、ほんの数mのところを堂々と歩きます。無事通過できました。ホッ(笑)


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御座石鉱泉~燕頭山 2017/5/20


ふっと足もとを見やれば、小さなリンドウの花。最近こういうものに目がいかなくなりました。写真を撮っていて着眼がいまひとつだなあと自分自身感じるのは、心に余裕がなくなっているからなのかなあ、と思います。


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御座石鉱泉~燕頭山 2017/5/20


ほぼコースタイム通りに燕頭山到着。笹原の広い頂です。それにしても暑い。。。


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燕頭山 2017/5/20


ここで妻が作ってくれた登山用大型サンドイッチをほおばって、再び歩きます。振り返ると、南八ツの山々がまだ少し白い雪をかぶっています。だいぶ上がってきたようです。


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燕頭山付近より八ヶ岳方面 2017/5/20


前方には目指す地蔵岳あたりが見えてきました。ここから見ますとバルタン山とでも呼びたくなるような、頂上の岩の形。谷一本隔てて近そうに見えましたが、しかーし、ここからが遠かった・・・


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燕頭山付近より地蔵岳方面 2017/5/20


このあたりへ来るまでに二組とすれ違いました。全員が「いやあ、けっこう来ますよぉ」と言いながらうっすら笑いを浮かべるようなトーンだったので多少の覚悟をして臨みましたけど、燕頭山を過ぎて樹林帯に突っ込んでみればはたして深い残雪、気温が上がったせいでズボズボの踏み抜きの連続。


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燕頭山~鳳凰小屋 2017/5/20


やがて急傾斜の雪面トラバース。谷は深く、周囲に登山者の姿はなく、たった一人。自分はヘボだしなぁー、落ちたら誰も拾い上げてくれないだろうなぁー・・・と、弱気になってアイゼンとピッケルを出しました。

残雪との格闘でコースタイム大幅超過。トラバースが終わって沢筋と合流すると、そこに鳳凰小屋がありました。今晩のねぐらです。


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鳳凰小屋付近 2017/5/20


荷物を置いてさらに上を目指します。再び樹林帯の雪を踏み、それが終わって雪がないと思ったらこんどは歩いても歩いても引き戻されるような感じのザレ砂の急坂。谷筋はもうすぐ日が当たらなくなる時刻。やがて気力が限界に達し、あと少しで稜線というところで引き返すことに。そこから先は明日の楽しみにとっておきます。雪で足を滑らせながら小屋に戻りました。

さて、この日の小屋は宿泊10人余、テント数張といったところでした。ネットではいろいろ書かれているみたいですけど、椿の茶屋としては、
・ここの夕食(カレーライス)は、安達太良のくろがね小屋ほどではないが美味しかった。おかわりの申し出も笑顔で受け付けてもらえた。
・常連さんに手伝ってもらいながらもたった一人で小屋番をやっている青年は、なかなかの好人物と見えた。
の二点を、オッサンくさい言い方ではありますが、ネット空間の片隅に記しておきたいと思います。

続きます。


2017-06-04 : : コメント : 2 :

残雪の地蔵岳・1

忙しさにかまけてお山へ行かないでいたら、運動不足のせいか体調が思わしくなく感じられるようになりました。これはいかんと、暇を無理やり作って行ってきました。1月の雲取山以来、4ヶ月ぶりです。

練習登山のつもりでしたが、地味な山とはいえ残雪期の南アルプスです。もうちょっと楽な山にしときゃよかった、と反省しながら(笑)何回かに分けて続きます。


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赤抜け沢の頭より地蔵岳 2017/5/21


2017-05-21 : : コメント : 4 :

雪少なし雲取山・3

山頂で日の出を楽しんだら、下山にかかります。太陽と雲と、少ないですが(笑)雪を楽しみながら。


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小雲取山付近 2017/1/29


石尾根を取り巻いている雲の中に入っていきます。


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小雲取山付近 2017/1/29


もうちょっと雪が多ければいいんですけどね。


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石尾根縦走路 2017/1/29


途中、なんとイノシシが道で行き倒れておりました。


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小袖付近 2017/1/29


イノシシは7、8年前に早朝の陣馬山で生きたやつ(気づかれずに済んだ)に出会って以来です。こういうのを見る瞬間、全身の毛が逆立つのが自分でもわかります。気を失っているだけじゃなかろうか、息を吹き返して鋭い牙で襲い掛かってきやしないかとヒヤヒヤしながら通り抜けました。


登山口の鴨沢集落。陽だまりの中で眠っているような、取り立ててどうということもないのんびりした場所ですが、年々空き家が増えているようで気がかりです。無事下山のLINEメッセージを家族に送って、蕎麦でも食って帰ります・・・


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鴨沢集落 2017/1/29


1月にもかかわらず雪山らしくない雲取山。以上です。ご覧いただきまして、ありがとうございます。


2017-02-25 : : コメント : 4 :
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そうなったら、瞬間に向かってこう呼びかけてもよかろう。留まれ、お前はいかにも美しいと。

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